Sunday, December 2, 2012

who is a prostitute

http://www.big.or.jp/~t-shun/unbal/uw_e789/UWe789_system/uw-ex/wld-ex1/wld_po02.html

娼婦

素性|商売|上流階級

素性

 食いつめた女性が行き着く先は監獄か売春宿というのが一般的です。借金のカタに身売りされてくる場合もありますし、自ら選んでこの世界に足を踏み入れる者も少なくはありません。孤児院を出た女性などは、相当数が娼婦として生きて行くことになります。あるいは親が娼婦で、物心がついた頃には既に客を取らされていたというケースもあります。
 ロンデニアでの調査によれば、娼婦になった理由で最も多いものが貧困による生活苦であり、2番目が愛人に死なれた囲われ者、最後に両親に先立たれた者という結果になっています。これは他国でもほぼ同様の傾向となるようです。
 娼婦は内部に貧困層を抱える大都市に多い職業で、田舎では偏見の目もあることから、娼婦の絶対数が少なくなります。せいぜい酒場を兼ねた娼館に数人が住み着き、普段はウエイトレスをして、夜に客を取るといった程度になります。都会の娼婦は信じられないほど数が多く、最大では5%近くの女性が娼婦として働いているような都市もあります。生活費の一部をまかなうために本職とは別に体を売る女性もおり、バレーの踊り子や役者などの見習いや、時には主婦でさえ密かに売春を行っています。
 時に娼婦の数が急激に増加することがありますが、これは冷害などの理由で農村の娘が身売りすることが原因です。しかし、これを取り締まったところで餓死者や犯罪者を増やすだけで、根本的な解決には為り得ません。また、カルネアで最近顕著となっているのは、職につけずに身を売ることを選んだ自由奴隷の存在で、奴隷が解放されればこのような女性がもっと増えるのではないかと危惧されています。娼婦の増加は社会変革が生み出した問題の1つであり、根本的な社会構造を変革しないうちは、真の解決を見ることはないでしょう。

○年齢

 娼婦の年齢は、80%ほどが15~25歳くらいの幅におさまります。15歳以下の娼婦というのは全体の5%以下になりますが、それでも相当数の少女たちが娼婦として働いていることになります。25歳以上の娼婦というのは、借金が理由で働く娼館の女性ということになります。それ以外の娼婦は、ある程度のお金を稼いだら誰かの元に嫁いだり、商売をはじめて娼婦の世界からは足を洗うことが多いようです。

○経緯

▼自由意思
 自分の意思で娼婦となった者です。本業だけでは食べてゆくことが出来ず、副業として身を売る女性も少なくありません。

▼借金
 借金によって働かされている場合は、働いた収入の殆どが返済のためにあてられます。ですから、自分の持ち物を買うこともできず、逃げ出すための資金を貯めることもできません。借金を全額返してしまえば自由になれるのですが、たいていは高額の利子を払うのが精一杯で、一生を娼館で過ごすことになります。こういう場合は、娼館から逃れられるのは誰かに身請けされる時のみとなりますが、それでも立場が愛人に変わるだけに過ぎず、よほど好き合った相手の元へ行くのでもなければ、幸せになることは出来ないのです。

▼詐欺
 田舎から出てきたばかりの何も知らない娘や、没落した元貴族の娘などを騙したり脅したりして、無理やり娼婦として働かせることがあります。

▼子供市場
 裏社会では、人買いを通じて子供が売り買いされています。子供市場では、10歳そこそこの少女が10~20万エラン程度で売りに出されており、娼館が買って娼婦として働かせることがあります。

▼犯罪者
 監獄に捕らえられている囚人のうち、役に立ちそうな美しい女性がいれば、看守に賄賂をやって解放させて、娼婦として働かせることがあります。

○脱却

 売春の世界から足を洗うには様々な障害があります。一般に娼婦の身分は低いものとされ、一般市民からはあからさまな蔑視を受けるのが普通です。娼婦から他の職業に転職したとしても、過去がばれてしまえば待遇が悪くなったり、あるいは解雇されてしまうこともあります。
 それ以外にも金銭的な問題は重要で、借金がある場合はそれを全て帰さなければなりませんし、店を始めるにも資金が必要です。また、素性を隠すために余所の街に行くことを考えたとしても、やはりそれなりのまとまったお金が必要となります。

▼身請け
 こういった問題を一度に解決する方法は、誰かに身請けしてもらうことです。娼婦に惚れ込んで自分の妻に迎え入れようとする者もおり、それ相応の代価を支払えば、わりとあっさりと店から出ることが出来ます。しかし、客の取れる人気娼婦の場合は、店の側でも簡単に手放したがらないことが多く、法外な値段をふっかけられることもあります。

▼逃亡
 契約を破って雇用先を逃げ出した場合は、すぐさま手配されて連れ戻されることになります。こういった場合は、裏社会のネットワークを用いて探し出されることも多いようです。

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商売

○許可

▼国家
 国家によっても異なりますが、娼婦として商売を行うには自治体の許認可を得なければならない場合があります。こういった地域では、娼婦が無届けで商売を行うと逮捕されることになります。鑑札なしで商売をしていた場合は、最大で数万エランの罰金か2週間程度の拘留といった罰を受けます。居住者の生活環境や通行の妨害、しつこい客引きなどが逮捕理由となります。
 許可を得た娼婦や男娼のことを公娼といい、商売時には交付された鑑札を所持している必要があります。しかし、公娼の数は娼婦全体の1/4ほどであり、無許可の娼婦の方が圧倒的に多いのが現状です。また、生活費の一部を稼ぐために身近な人を対象に性交渉を行う女性も、相当の数にのぼります。

▼縄張り
 政府の許認可とは別に娼婦同士の縄張りの問題があります。娼婦の世界では縄張りに関する意識が強く、余所者がいきなり商売を始めようとしても妨害されてしまうのが普通です。
 こういった縄張りの調停を行うのは娼婦たちの組合の役目で、たとえば店からどの程度離れた場所まで客引きに出てよいのかなど、細かい協定を取り決めて商売を行っています。街娼の場合は娼館の縄張りを犯さなければ、組合ともめ事を起こすことはありません。しかし、街娼同士にも不文律があり、先に商売をはじめている者の縄張りを荒らした場合は、娼婦仲間から突き上げをくらうことになります。
 それから、地域に裏組合やギャングのような裏社会の組織が存在する場合は、彼らの発言も重視しなければなりません。というのは、このような商売は裏社会と深く関わっており、娼館の中には裏組合やギャングが経営している店も多くあるためです。

○雇用娼婦

 娼館などに雇われて働く娼婦で、借金が理由で働く女性が大半となります。街娼と違って決まったノルマをこなさなければならず、大抵は住んでいる街から離れることも許されません。休みを貰うことはできますが、半月あるいは1か月以上前に許可を得ておく必要があります。

▼衣装
 客を魅了するためには、清潔な衣装で着飾らねばならなりません。娼館で働く娼婦は、自前の衣装を買うことが出来ない者も多いため、衣装は宿から借りることになります。こういった衣装も無料ではなく、その日の稼ぎのうちから衣装代を引かれることになります。もし客を取れなければ、衣装代は借金の一部となります。娼館ではこの衣装をきたまま姿をくらまさないように、他の娼婦や宿の従業員に金をやって監視させたり、連帯責任として他の娼婦に借金を肩代わりさせるような制度を敷いたりしています。

▼芸子売春婦
 売春婦であるだけでなく、歌や踊りを披露して宴を盛り上げる芸人でもあります。多くは特定の酒場と契約し、そこに訪れる客を楽しませます。

○独立娼婦

 娼婦の中で最も割合が高いのが個人で商売を行う娼婦で、様々な素性の者がいます。誰かに雇われているわけではないので、他人の縄張りさえ侵さなければ働く場所も自由ですし、自分の好きな時間に働くことも出来ます。服装も好みのものを身につけることが出来るので、娼館の娘のように胸元のあいたドレスを着て歓楽街で客引きをする者が多いのですが、淑女にしか見えないような衣装で商売をする者もいます。
 街娼は特定の宿と契約して仕事場としたり、自分で安アパートを確保して商売を行ったりします。こういった目的で使われる部屋は、貧民街や歓楽街にあるものが多いのですが、これらの貸し主は金さえ支払っていれば素性は気にしませんから、借り手の名前さえ覚えていないこともあります。また、彼女たちは幾つもの部屋を渡り歩くことは珍しくないので、居所がなかなか掴めないこともよくあるようです。

○料金

▼芸子売春婦
 1時間につき5千エラン前後の料金を取られます。指定されれば契約している宿以外の場所にも出向きますが、その場合は7~8千エラン程度の料金となります。

▼雇用娼婦
 一晩で5千~2万エランほどの料金となります。しかし、これとは別個に部屋代を請求されますので、合計でだいたい1万~3万エランほど請求されることになります。これはあくまでも普通の娼婦を呼んだ場合であり、人気のある娼婦であれば5~10万エランほどの値段になることもあります。この他に、食事代や観劇代なども払わなければならない場合もあるので、一般市民がおいそれと手を出せるものではありません。

▼独立娼婦
 独立して商売を行っている娼婦は、一般的に娼館よりは値段が安くなり、高くても一晩で2万エランほどの料金となります。人によっては、1~2時間で3千エラン程度で済むことがあります。しかし、それでも下層労働者が普通に働くよりも稼げるので、彼女たちは喜んでその身を売るのです。

○客層

 娼婦を買う客の半分以上を、下層労働者など比較的生活に困窮している者が占めます。その他にも兵士や船乗り、それから農夫や大学生なども上得意の客のようです。ただし、ある程度大きな娼館に訪れたり、芸子売春婦を呼ぶことが出来るのは、中層以上の身分の者となります。

○隠語

 売春宿は一般に娼館といいますが、花屋という隠語で呼ばれることもあります。娼館で働く女性も同様にサクラの少女と呼ばれることがありますが、これは早い時期に散ってしまうという意味の皮肉だと言われています。また、この他にも10歳そこそこの少女売春婦を指す、ベビーブライド(小さな花嫁)という言葉も存在します。

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上流階級

 上流階級の人々も、よく歓楽街で女性を買って遊んでいます。こういった行為は特に醜聞になるわけではなく、都市ではごく当たり前のように行われています。しかし、本当に資産のある人々は一般の娼婦を相手にすることは少なく、高級娼婦や鑑賞奴隷と呼ばれる立場の者を相手に夜を過ごします。

○高級娼婦

 娼婦たちの中には、高級娼婦と呼ばれる特別な存在がいます。美貌に優れた女性しかなることができず、また政治や芸術など様々な知識にも通じている必要があります。一般市民には到底手の届かない存在であり、よほどの金持ちか貴族などの地位の高い者しか相手にされないのが普通です。

▼高級娼館
 娼館の中には、貴族など上流階級の人間を対象した高級な場所も存在します。そういった娼館では娼婦にもランクがあり、最高級の者は予約がなければ相手をしてもらえませんし、娼婦の側にも客を選ぶ権利があります。
 予約を受け付けてもらったとしても、夜の相手をしてもらえるとは限りません。最初のうちは食事や観劇を連れて行くのがせいぜいで、この間に嫌われてしまえば関係は終わりとなります。時間をかけて親密になってからようやく深い仲となることが許され、高級娼婦の気持ち次第では独占状態となることもあり得ます。このようなシステムをとっていることから、高級娼婦が一時期にあまりに多い客を相手にすることはありません。それでも彼女たちのような存在が許されるのは、1回の交際に支払う金額が高額であることと、何より店の格を保つために重要な看板となるからです。実際、彼女たちの名前は一流の歌手や役者並みに知られており、イエロペーパーにその動向が興味深く描かれることもあるのです。

▼パトロン付き
 彼女たちは政治家や貴族などの上流階級の人間に囲われている、特別な立場にある高級娼婦です。娼婦といっても彼女たちが社交界の男性から蔑まれることはありません。逆に高級娼婦を囲うことは貴族や政治家たちのステータスシンボルとして認識されています。パトロンと一緒にパーティや狩りに出席こともあるので、社交界の知識にも通じ、上品な立ち居振る舞いやダンスなども身につけていなければなりません。
 高級娼婦の身分はパトロンのものに準じ、貴婦人としての扱いを受けます。一般の男性市民から見れば高嶺の花であり、一度でいいから話をしてみたいと思う憧れの存在となります。しかし、上流社会の女性たちは、高級娼婦のことをよく思わない者も多いようです。そして、平民の女性からは羨望の眼差しや嫉妬と同時に、密かな軽蔑の目を向けられることもあります。

○鑑賞奴隷

 美貌に勝る赤人を観賞用の奴隷として買い上げて、接待役や愛人として囲い者とすることがあります。これは男女とも区別なく行われていることで、上流社会の優雅な趣味の1つとされています。
 高級娼婦はかなり自由な立場にありますが、逆に鑑賞奴隷と呼ばれる存在は人としての権利も認められていません。いわば高価な置物のような扱いで、同じような役目を負っていながら高級娼婦とはまったく対照的です。

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