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セクトン(색동;色動)の由来
↑ 女の子のセクトンチョゴリ~
安丘山という研究者が1965年に書いた「セクトンチョゴリ(색동저고리)」という論文によると、セクトンは韓国女性の象徴だと言っています。1月の正月、5月の端午、8月の秋夕など、名節の時期ごとに子どもから成長した少女までが着るセクトンチョゴリによって、韓国人は名節の実感を少なからず得ていると思われます。つまりセクトンは韓国の名節を象徴する衣服と言え、韓国固有のものだという特徴と自負を持っているといえるでしょう。
↑ 男の子のセクトンチョゴリ~
けれども実際にセクトンチョゴリに対する記録は残されていません。ただ民謡のように口伝で伝えられてきたのではないかと考えられているそうです。高麗時代の中ごろに中国の宋から緋緞(シルクの布)が入って来たのですが、当時は王の許可なく一般人がこの布を使うことが禁止されていました。しかし王が下賜した布で衣服を縫うと、自然に切れ端(조각)が出てしまい、その切れ端を捨てることなく集めて、子どもの衣服を作ったという話がセクトンチョゴリの始まりではないかと考えられています。
↑ 友人の娘さんへのお土産に買ったセクトンチョゴリ~。何と帽子とチュモニをおまけしてくれましたぁ~!!ラッキー!!
セクトンチョゴリについて知っておかなければならないこともあります。韓国人でも意外と知らない人が多いのですが、子どもたちに着せるセクトンチョゴリを作る時、男の子の袖には藍色の縁取りを付け、女の子の袖には紫色の縁取りを付けることが通例となっています。
↑ 男の子のセクトンチョゴリ~。これは人形が着るセクトンチョゴリです…。
↑ これも男の子用~。本当は男の子のセクトンチョゴリの袖は上の人形の服のように藍色の縁取りにしないといけないのですが、現在ではその辺りのことは忘れられていることも多いとのこと。広蔵市場の子供用韓服の店でもしきたりに沿っていないセクトンチョゴリが沢山ならんでいるそうです~。でもどれも可愛いですけどねぇ~。
チマチョゴリは朝鮮時代になると、色によってその身分や状態を表すようになりました。例えば、セクトンを着ている者は幼い子どもと認識されています。結婚前の女性は真紅のチマに黄色のチョゴリ、新婦は真紅のチマに黄緑色のチョゴリを着ることになっていました。他にも結婚後の婦人は紺色のチマに玉色(=翡翠色・空色)のチョゴリ、さらにチョゴリの袖先が藍色をしていたら息子がおり、紫色なら旦那がいるということを示していたといいます。
↑ もちろんセクトン用の生地屋さんも沢山ありますぅ~
また王家や名門勢道家(政治権力を持った家)などでは、セクトンに金箔の模様を入れることができました。けれども壬辰倭乱(←文禄・慶長の役)以降は、両班階級の家が増えることによって、富裕層ならば金箔を入れることが一般化していったそうです。
↑ 色々な種類のセクトンがあるんですねぇ~。
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